学部生のころ大阪のインド料理屋でアルバイトをしていたことをきっかけに、インドの食べ物や都市文化に興味を持ちました。博士課程以降は、西インドの大都市ムンバイで、公共空間の変容や都市祭礼、市民運動などのフィールドワークを行ってきました。現在の関心のひとつは、さまざまな領域をまたいだ概念と実践の動きの相互作用を民族誌的に探求することです。例えば「市民社会」のように、規範的でも分析的でもある概念が、地域間（ヨーロッパとインドなど）や学問領域間（政治哲学と人類学など）、さらには学術的な実践と活動家の実践の間を移動するなかで、どのように変化しながら現実を作り出しているのかを研究しています。また、現代インドで新しく重視されている「市民」や「企業家」などのカテゴリーが、人間のあり方や関係性にどのような影響を与えているのかを調査しています。
研究キーワード
市民社会、公共空間、人格、腐敗、部分的つながり、インド
業績・担当科目など
http://www.soc.hit-u.ac.jp/teaching_staff/taguchi_youko.html